ジャンボ落花生おおまさりとアライグマ対策の電気柵

ジャンボ落花生おおまさり

ジャンボ落花生おおまさり

ジャンボ落花生「おおまさり」の収穫がそろそろ終わろうとしている。

叔父から種を譲り受けて栽培を始めたのだけれど、なにしろでかい! 大きいものだと普通の落花生の3倍くらいはあるんじゃないだろうかと思う。その分、食べ応えがあって、茹でて食べると甘みを感じやすい。焙煎した落花生とはまったく違う味わいで、量は多くないとはいえ、直売所に出すと毎回、ほぼ必ず売れる。うちの農場の目玉商品(と言っても、しつこいようだけれど量は少ない)だ。その大きさから、見た目が目立つのも売れる理由かもしれない。

収穫するときも、地上部を引き抜くと土の中から鞘がどっさりと顔を出す。思わず「おおおおー」といつも声が漏れてしまうほど、収穫の驚きと喜びがある。

ただ、その見た目の量に反し、うちの畑の場合、実際に販売できる量はさほど多くない。普通の落花生と比べ、大きくて食べる部分が充実していそうに見える鞘でも、割ってみると小さかったり、未熟だったりといったものが少なくない。数えていないけれど、販売に回せるのは全体の6割くらいという印象だし、慣れないとその見分けも難しい。
食べるときに鞘を割ったら小さい実が出てきた、熟していないからおいしくない、では買ってくださった人ががっかりするだろうし、この品種の印象も悪くしてしまう。そうなったら、「おおまさり」という品種を育て上げてきた人々に申し訳ない。

だから選別には神経を使う。

さらに、うちのあたりだと、アライグマの食害にあうのが悩みどころだ。もうすぐ収穫かな、という段階で必ずやってきて根元を掘り、落花生を食べられてしまう。去年、小さな畑でやったときは、防除の知恵がまったくなかったのですべて食べられてしまった…。これじゃ、落花生とアライグマのどっちを育ててるのかわからない。アライグマを増やす原因にもなってしまう。

アライグマから落花生を守るには、現実的には電気柵を設置するのが最良の策らしいが、手元になかった。買えばいいだけの話だけれど、毎日の畑仕事に追われて、なかなか電気柵を買う方向に思考が向かない。そんなことをしている間に落花生はどんどんやられていく…。

先輩に相談したところ、とりあえず何でもいいから電気柵のように紐を張っておくと一定の効果があるという助言をいただいた。電気柵で痛い目にあったアライグマが学習し、ただの紐を電気柵じゃないかと警戒するらしい。電気が通っていないとバレるまでは、この紐だけでも防げるという。

助言を受け、落花生を守るために重い腰をあげ、しばらく前に買った水糸とピアノ線支柱を使って、それっぽく落花生の周りを囲ってみた。すると、すると、効果はてき面! 以来、まったくアライグマの被害はなくなった!! こりゃあ、すげえ。

このやり方は、費用がかからない上、管理の手間もなくていいのだけれど、一度、バレたらもう効果がないという弱点を持っているので、応急処置策でしかないかもしれない。

ということで、来年に備えて、電気柵を買うことにした。いくつか探したところ、1万数千円で100メートル分の柵を設置できるキットがあったので、それを購入。
電気柵は設置もそのあとの管理(特に草対策)も手間や費用がかかる。落花生の栽培面積を増やしたいし、とうもろこし(これもアライグマにやられる)のことも考えると、その分、電気柵を設置する面積が増えるので、追加で柵を購入しなければならない。

うーん。

わが寄居町では、来月、アライグマ捕獲従事者養成講習会が開催されるそうだ。

●アライグマ捕獲従事者養成研修会の開催について- 埼玉県
http://www.pref.saitama.lg.jp/a0508/araigumahokakujuujisha.html
何かのヒントになるかもしれない。

埼玉県が開発したというアライグマ、ハクビシン対策の電気柵の設置方法がこちらで紹介されている。「動物の行動を調査し、. 得意とされる行動を逆手に取った効果的な防止策」という触れ込みだ。

●白落くん- 埼玉県(PDF)
https://www.pref.saitama.lg.jp/b0909/documents/hakuraku3-3.pdf

ところで、落花生の大産地千葉県では、どうやってアライグマ対策をしているんだろう? まさかあんな大規模な面積を電気柵で囲うとは思えないし…。

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