大豆に近づいた「熟枝豆」のうまさ!

熟枝豆

茹でた熟枝豆を頬張る手がとまらない。

自宅で枝豆祭りが続いている。

大豆を若いうちに収穫する枝豆は、ビールの友として定着したせいか、夏が旬のようなイメージがあるが、本来、晩秋に取れる大豆を初秋(10月ごろ)にまだ熟していない鞘を収穫したものだ。

夏に売り盛りとなる枝豆は、枝豆用に品種改良されたもので、これはこれでもちろんおいしいのだけれど、夏の初めに種を蒔き、秋までじっくり成長することで味の乗った昔ながらの枝豆は、食べ応え、味わいともに別格だと思っている。栽培する側にとっても、自然の摂理にあった栽培日程(作型)なので、虫の食害もほとんどなく、育てやすい。

そんな昔ながらの枝豆も、うちのあたりの地域だと10月下旬くらいまでが収穫適期とされ、それ以降になると鞘が熟して黄色く変色し、大豆にどんどん近づいてくる。こうなると、枝豆らしい風味は薄れ、見た目も鮮度が落ちたようになることもあってか、枝豆として販売されることはないようだ。

でも、これがまた季節の味としてうまい!大豆に近づいているので、通常の枝豆より少し長く茹でて、口の中にいれると、豆のようにほっこりとした甘みが広がる。枝豆と大豆を足して割ったような風味とも言えるかもしれない。市場にはまず流通していないだろうから、この味わいを楽しめるのは、大豆を育てた人間の特権だろう。

大豆の楽しみ方を広めたいという願いもあって、この枝豆を「熟枝豆」と勝手に名付けて、熊谷の農産物直売所「わくわく広場」で売ってみることにした。 説明書きがないと、鮮度の落ちた古い枝豆にしか見えないので、手書きのPOPを用意してお店に置いてもらった。

しつこいけれど、見た目で損をしている枝豆なので、なかなか手にとってはもらえないかもしれないけれど、一度、この味を体感してもらえれば、(もちろん好みにもよるだろけれど)きっとその美味しさが伝わるはずだ(と願っている)。

うちでは、販売に向いていない品質のよくないものを自宅用として食べている。毎回、出荷のたびに大量に出るので、毎晩のようにぜいたくな熟枝豆祭りを開催中!

熟枝豆の味が広まりますようにー。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です