地域の畑とお店、人が食でつながる

地場の新鮮な有機栽培の作物が、地域の飲食店で調理・提供され、その土地の人に食べられるという、日本全体では実例はごくわずか(何しろ有機栽培農家自体がわずか!)に違いないこの夢が、寄居町でさまざまな方々のご協力により、少しずつ形になってきた。

写真は、うちの青ナスとオクラを使った日本料理 喜楽さんの一皿(先月の献立)。

うちの野菜は、栽培に当たって市販の肥料を使わない。使うのは、地域でとれる落ち葉、竹、木の枝、草、わら、もみがら、米ぬかなどの地域の資源だ。つまり、地域の風土が育てた作物と言える。

ナスひとつとっても、ほかのナスと同じように見えるかもしれないが、名前やブランドだけじゃない、昔ながらの意味の地ナスなんじゃないかと思う。

「今まで捨てられてきた地域の資源を集めて活用するのが有機農法だ」

という師の教えを実践するのは大きな労力がかかり、平たくいえば毎日、ヘトヘトになるけれど、写真のように、美しくおいしい一品に仕上げていただけると、毎日、もうひと踏ん張り!と頑張ってきてよかったなあと心底思える。

「お客さんにも好評」
「素材がいいからね」

地域の農業に関心のある板前さんと女将さんが気遣ってくださったけど、料理がうまいのは板前さんの腕、青ナスがうまいのは青ナスの手柄だから、板前さんに敬意を表しつつ、青ナスをほめてやろう!

青ナス君、頑張ってたくさんのおいしい実を生んでくれてありがとう!来年もよろしくね。

田畑とお店と人が食でつながる。内発的発展論の小さな実例の一歩が始まったかのようで、わくわくする!

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