土の力や意味を伝えよう よりい週末有機農業塾

土と内臓
よりい週末有機農業塾、昨日は有機農法とは何かということを伝えようと試みた。

ほとんどの人にとって、なんとなくイメージが浮かぶ程度しか理解していない世界が有機農法だろう。少し知っている人は、農薬や化学肥料を使わないやり方だと答えるかもしれないが、それはこの農法の表層的な一側面に過ぎない。しかも、後付け、結果的な側面だと思う。

自分の不勉強や準備不足もあり、農業に携わっていない人向けに、短時間でその全体像を描いて見せるのは難しい。だから、まずは有機農法を支える生きた土の話をし、そこに結果として農薬を使わない農法が成り立つ鍵があるという話に展開してみた。

土から遠く離れた暮らしをしている人は、土をさわると手が汚れると言う。多様な命を育む土が、汚いものとしか認識されない風潮が主流になっている。

安心安全な無農薬野菜というスローガンが、その成立条件として、農薬使用の有無ばかりを挙げるのも、土に対する同じような感覚から生まれている気がする。

つまり、なぜ多くの場合、農薬が使われるのか、その理由に土が深く関わっていることに焦点が当てられない。だから、大量のエネルギーを消費し、閉鎖された工場内で生まれる工業製品でしかない野菜が、土がついていないから清潔で、農薬が使われていないから安心安全たという、もう、なんというか、入り口と出口が逆になったような滅茶苦茶な話が普通にまかり通るようになっているんだろう。

土を遠ざければ遠ざけるほど、問題は複雑化することを少しずつ伝えていきたい。あらゆる生き物は、生きた土がなければ生きていけない。

ただ、単に作物栽培のやり方だけ教えてれば無難に成り立たせることができる有機農業塾で、あえてその背景や土台まで伝えようとするのは未熟な身には骨が折れる仕事だが、それをやらなければ有機農業塾などやっても意味がない。

よりい週末有機農業塾について詳しくは、寄居町役場農林課にお問い合わせください。

寄居町役場
電話 048-581-2121(代表)

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