多品目有機栽培果樹園、始動

埼玉県農林公社(農地中間管理機構)から連絡があり、うちを地域農業の担い手と位置付けるという前提で、使って欲しい遊休農地(2,300㎡)があるという。

恐ろしい話だ。

うちのような弱小が地域の担い手だとは、それはつまり他にやれる人がいないということを意味する。現場の人間以外にはほとんど知られていないこういう重い現実を、まずは正面から受け止めなければならない。

遊休農地というと、ちょっと使ってなくて遊ばせてたどころ、みたいに聞こえるかもしれないが、ただの荒れ地である。このままにしておくと、もう農地として使えなくなるよ、という状態のところとも言える。

正直言って軽く萎えたが、去年、試験的に始めた多品目果樹園を移転して、もう少し本格的に取り組みたいと考えていたところだったので、数日、逡巡したものの、借り受けることにした。それにしても、また荒れ地か…。

ただ、草管理のための保全耕運をしていないところなので、土は死んでいない。草をどけて表面の土を見ると、表層にミミズがいる。2~3年に一回くらい草刈りしてたのを見たことがあるので、有機物が蓄積している証だろう。これはうまく活用すれば化けるかもしれない。

植える予定の果樹は
みかん、栗、梅、琵琶、林檎(紅玉)、桃(ばんどう)、プラムといった馴染みのものに加えて、バナナ(木通バナナ)、ポポー、スウィーティー、和胡桃、ペーカンナッツなどの耐寒性の強い熱帯果樹(スウィーティーは強くない)やナッツ類、隙間にタラノ木などの山菜を考えている。どれも野菜と同じで少しずつ植える。

無事に育ったら、近隣では見られないおもしろい風景ができるはずだ。何しろ果樹の多品目栽培、しかも有機栽培など、たぶんほとんど事例がない(まあ、だから相当難しいのだろうけど)。

キウイなどを除き、果樹の有機栽培は無理だと言われるつまらない風潮を崩したいという想いもある。

どれも実がなるまで何年もかかる。10年後くらいに、イメージしたような風景ができ上がるように今月から準備を進める。

誰かの何かに役立つかもしれないので、整備のようすを少しずつ伝えていこうと思う。

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