
今日のよりい週末有機農業塾は、手前味噌づくり。自分たちで種をまき、育てた在来大豆を使って味噌をつくる。

土、畑、作物、食べるものがつながる。その意味を体感して欲しい。でき上がった味噌を食べたとき、畑で芽を出した大豆の姿が思い浮かぶ、そんな体験記憶として頭の片隅に残ったら嬉しい。

里山と田畑をもう一度つなぐ

今日のよりい週末有機農業塾は、手前味噌づくり。自分たちで種をまき、育てた在来大豆を使って味噌をつくる。

土、畑、作物、食べるものがつながる。その意味を体感して欲しい。でき上がった味噌を食べたとき、畑で芽を出した大豆の姿が思い浮かぶ、そんな体験記憶として頭の片隅に残ったら嬉しい。

よりい週末有機農業塾で『つむぐ畑』という活動をしている人たちの現場を訪問した。
つむぐ畑は、寄居町の有機菜園・皆農塾で開催されている家庭菜園講座から派生したグループ。メガソーラー開発で消えようとしている畑や山林に囲まれた荒地を開墾し、自分たちが食べる野菜を育てる菜園づくりをしている。
メガソーラーというと、環境やエネルギーの問題としか捉えない短絡的な思考が目立ち、自分の暮らしに落とし込んで考えられない荒涼とした大地が広がっている。
山林や農地が売られるのは、それらに価値がないと見なされるようになったからで、その背景には農業人口の減少、少子高齢化、生活様式の変化、都市中心型の社会経済の進行などがあるし、農業人口が減っているのは食料の輸入問題や購買者の嗜好(安いほうがいい)、職業観、教育などにもつながり、さらにこれらはまた別の問題と密接に関わっている。
ただ、そもそも、こういう「●●化」とか「うんちゃらの減少」とか、わかったような空気満載の書き方も良くない。
スーパーのセール品ばかり求めたり、レンチンでお手軽調理♪とかしてたり、詰め込み型のお受験勉強を子どもにさせたり、そういう毎日の暮らしのひとつひとつの行為の延長線上にメガソーラー問題がある。
こんなことを書いているおれも、今日、チェーン店の蕎麦屋の券売機に並んでたら、別のお客さんから余ってる無料クーポンもらえて喜んでるし、酒飲んだ後のカップラーメン最高!とか言っている😅
無料クーポンは安さを求める延長にあるし、カップラーメンなんて輸入小麦の固まりだからいろんな問題をはらんでいる😥
開き直る訳じゃねえけど、人間なんてそんなもんたろう。ただ、大事なのはそういう自分のダメダメ部分に気づいているかどうかだ。完璧な人はどこにもいない。これ、よくないんだよなという思いがあれば、もう少し謙虚になれる。山林をぶっ潰してメガソーラーを建てる根性にはその謙虚さが微塵もない。
誰も無関係ではいられないはずなのだが、みな対岸の火事だと思っている。自分のダメダメ具合に蓋をしちゃってる。あっちは大変だな、でもうちは燃えやしねえよ、そんな感じだ。
だから、メラメラと燃えている🔥現場に人を連れていくことにした。火ぃつけてんのは自分たちだぜ。遠くから見てねえで、小さいうちに消しにいかねえと、あんたのうちも燃えちまうよ🔥
黙って見てねえで一緒に火消ししようぜ👍
●よりい週末有機農業塾のご案内
よりい週末有機農業塾

明日のよりい週末有機農業塾でやる予定の山の下草刈りの準備をしに山に入る。山仕事は経験のない人にとって危険が多い。ただの下草刈りでも、注意と経験不足が大怪我や事故につながる。それだけは避けなければならない。
まずは、もっとも事故や怪我に繋がりやすい障害物を取り除く。荒れた山には、倒木やら折れた枝やらがゴロゴロしていて、その上に下草が覆い被さって見えにくくなっている。気づかず、そのまま草刈り機を当ててしまうと、回転する刃がはねかえされてとても危ない。
すんげえ重てえ倒木を、えっちら、おっちら運んでまとめ、その回りを刈って見えるようにしておく。水分を含んでいてやたら重い。一本、50kgくれえあんじゃねえの?!
腹回りにたっぷりついた脂肪がガンガン燃えていく。石油でもない、電気でもない。この世にあふれていて使われていないエネルギーは脂肪だ! 原発を止め、メガソーラーもやめて脂肪を燃やせ🔥🔥
それから、視認性を高めるため、草を刈って小道を作る。これでだいぶ作業がしやすくなるはずだ。
ただ、準備をやりすぎてはいけない。
なんだ、下草刈りなんて大したことねえじゃねえか、山の管理なんて意外と楽だな、なんておもわれたら心外だし、
「今日は山の下草刈りしちゃった😆 木こり目指しちゃおうかな?!」
みたいに、かる~くSNS投稿されて
いいね!👍
●✕ちゃん、すごいね‼️
とかやられたら本末転倒で寝付きが悪くなる。ま、そういうキャラの人はいないけど‥‥。
とはいえ、ちょっとしたきっかけで人の行動や人生が大きく変わることもまた事実だ。おれだって、数年前までは机でパソコン叩くしか脳のない中年デブだったのに、今では相変わらず豊かな脂肪を蓄えてはいるものの、山仕事がどうだとか、偉そうに御託を並べている。
大事なのはバランスだね😃
●よりい週末有機農業塾のご案内
よりい週末有機農業塾

どんどん宣伝してくれというお言葉を得たので、来年度に向け、うちのウェブサイト内によりい週末有機農業塾の紹介ページを作り始めることにした。
いろいろ考えたが、委託されている立場として、自分のところで対応すべき部分は自分自身の仕事の範囲内で形にすることにした。そのほうが明確になり、張り合いも出る。うちがどういう農業をしているのかを伝えることもできる。現場の空気感を濁すことなく言葉にできる。
伝えていくことをせず、寄居町のような小さな町でうちのようなちっぽけなところがもがいているだけじゃ、溢れる情報のなかで窒息するだけだろう。
有機農業教室は世の中にわんさかある。農薬と化学肥料を使わずに野菜を育てましょう!と呼びかけるだけじゃ、始まったばかりのこの有機農業塾に目を向けてくれる人はほとんどいない。
呼び込むべきは、土に向かって生き直そうとする人たちだ。必ずしも農業を仕事にしなくてもいい。大事なのは視線が土に向いているかどうか。そこを常に判断基準にしたい。
おしゃれという感覚は時代によって変わる。今はたまたま「おしゃれなオーガニック」の微風が吹いているけど、この先、嵐で吹き飛ばされることだってありうる。そのとき、おしゃれ派は別のおしゃれを探せば満足するかもしれないが、それではおしゃれでなくなったものは置き去りにされる。
変わることのない芯を伝えていかなければ、時代の並みに左右されてしまうだろう。それではあまりにも脆い。
能力不足でたった6人しか受け入れられないから、しっかり向き合える6人に来てもらいたい。そのためにできることをしよう。

2026年度(令和8年度)の募集が始まりました。詳細は以下の寄居町役場ホームページをご覧になるか、寄居町役場にお問い合わせください。
募集します! 「よりい週末有機農業塾」受講生 (寄居町役場)
2026年度から隔週での開催になります。
よりい週末有機農業塾は、埼玉県寄居町の事業として2021年度から始まった週末開催の有機農業教室で、居住地を問わず誰でも申し込めます。社会人でも仕事を続けながら無理なく通える入門的な内容の有機農業学校です。
土に触れ、種をまき、育て、慈しみ、四季の移り変わりとともに恵みをいただく、そんな体験をしてみませんか。
以下、第一期(2021年度)の場合を例にして概要をご案内します。今後、内容や開催頻度などが変更になる(たとえば毎週開催→隔週など)可能性がありますので、最新の情報につきましては、寄居町役場産業振興企業誘致課にお問い合わせください。
●寄居町役場
電話:048-581-2121(代表)
https://www.town.yorii.saitama.jp/
2021年度の事例(開催年によって変更になる可能性があります)
【期間】5月~翌年2月(10か月間)
【開催日時】毎週日曜日、午前9時~正午
【対象】寄居町で有機農業に取り組みたい方、自給的な農業や農ある暮らしに興味のある方。
※居住地や経験等にかかわらず誰でもお申込みできます。
【定員】6名(お申込み多数の場合は抽選)
【おもな内容】
①農薬と化学肥料を使わない有機農法による露地野菜の栽培、管理、収穫
※収穫した野菜は、お持ち帰りいただけます
②基本的な農機具の使い方
鍬、鎌、収穫包丁、耕耘機、草刈り機など
③作物の調製、出荷体験
出荷するにあたって知っておくべき規格や調製の基本などについて学び、実際に育てた作物を出荷(販売)します。
④農産物加工施設の見学
寄居町にある農産物加工施設を見学します。
⑤農産物加工体験(味噌づくり)
自分たちで育てた大豆を使い、味噌を仕込みます。仕込んだ味噌は各自、お持ち帰りいただきます。
⑥農の現場見学
寄居町内にあるさまざまな有機農法の現場を見学します。寄居町の多様な地形や農の形に触れることで、将来、自分が取り組みたい農のイメージづくりに役立てていただければ幸いです。
●2021年度の見学先
①横手園
寄居町の特産品みかんを有機農法で栽培している横手園さんの見学。傾斜地ならではの農作業を体験します。

②あたかファーム
ふだんは会社勤めをしながら、家族が食べる野菜を自分たちで育てているあたかファームさん。畑を取り入れた暮らしぶりを見学します。

③まんぷく農場
有機農業を生業として暮らすまんぷく農場さん。農業を仕事にして生きていくいうのはどういうことなのかを見学します。
④つむぐ畑
自ら開墾して畑をつくることから始まり、そこで野菜を育てている市民グループ。活動の始まった経緯をうかがったり、様子を見学したりします。

全体の年間スケジュール(2021年度の場合)
| 月 | 日 | おもな内容 |
| 5 | 9 | 開講式、オリエンテーション、自己紹介 堆肥の使い方 夏野菜の植え付けと仕立て(ナス、キュウリ)平鍬の使い方とポリマルチ張り 鉄線を使った防虫ネット張り |
| 16 | 耕運機の使い方 夏野菜の植え付けと仕立て(ミニトマト、万願寺唐辛子) 堆肥の使い方② |
|
| 23 | 草刈り機の使い方と草刈り さまざまな草の抑え方 夏野菜の手入れ、管理 |
|
| 30 | ★農の現場見学① | |
| 6 | 6 | 夏野菜の管理(ミニトマトの誘引) 夏野菜の種まき |
| 13 | 夏野菜の収穫、管理(ナスの剪定、キュウリの脇芽かき、麦わらマルチ) | |
| 20 | 夏野菜の試食 夏野菜の管理(キュウリの摘芯、水ナスの支柱立て) 耕運機の使い方の復習 秋冬野菜の定植(サツマイモ) |
|
| 27 | 夏野菜の管理 堆肥場作りと切り返し 地域資源を活用する栽培について 野菜と作型について 秋冬野菜の種選び |
|
| 7 | 4 | 種袋の読み方、用語解説など
![]() 種まき培土づくり |
| 11 | 秋冬野菜の育苗 大豆の種まき ![]() 夏野菜の管理(マイカバンド張り、葉かき) |
|
| 18 | 草刈りと草マルチ 大豆の中耕除草 秋冬野菜の種まき(人参) 秋冬野菜の管理 夏野菜の管理 |
|
| 25 | 秋冬野菜の定植(キャベツ) 大豆の中耕除草 夏野菜の管理 |
|
| 8 | 1 | 夏野菜の管理(万願寺唐辛子の剪定) 道具、機械類の手入れ 人参の除草 |
| 8 | 菜園プランの作り方 連作障害について 夏野菜の管理 キュウリの片付け、インゲン種まきの準備 |
|
| 15 | 野菜の出荷規格について 出荷規格を意識した収穫物の調製 ![]() 秋冬野菜の種まき(春菊、レタス、ミニ白菜) |
|
| 22 | 夏野菜の管理と片付け 人参の間引きと除草 秋冬野菜の管理(サツマイモのつる返し) |
|
| 29 | 夏野菜の管理 秋冬野菜の定植(春菊、ミニ白菜、レタス) 秋冬野菜の種まき(いんげん) |
|
| 9 | 5 | 作物観察 夏野菜の片付け 夏野菜の管理 秋冬野菜の種まき(白菜、大根、小松菜) 畑の土を使った育苗培土つくり |
| 12 | 作物観察 秋冬野菜の種まき(小松菜、カブ、高菜、かつお菜、ターサイ) 秋冬野菜の管理 |
|
| 19 | 秋冬野菜の種まき(越冬大根、水菜) 春野菜の種まき(春キャベツ) |
|
| 26 | 夏野菜の管理 秋冬野菜の定植(白菜、ターサイ) 秋冬野菜の管理(大根の間引き) |
|
| 10 | 3 | ![]() 稲刈りの準備(竹の切り出し) 地域資源を活用した栽培について 秋冬野菜の定植(高菜、かつお菜) |
| 10 | 農の現場見学① 採れたて枝豆の試食会 |
|
| 17 | ![]() 春野菜の種まき(サニーレタス) 種採り体験 夏野菜の片付け 春野菜の定植(春キャベツ) |
|
| 24 | 稲刈りと天日干し | |
| 31 | 地域資源栽培の事例紹介 里芋の掘り上げと貯蔵場所づくり、貯蔵の仕方 |
|
| 11 | 7 | 農の現場見学② |
| 14 | ![]() 有機農業での新規就農について |
|
| 21 | ![]() 農産物直売所の出荷規格について 農産物直売所の見学 出荷体験 春野菜の定植(サニーレタス) |
|
| 28 | 大豆の刈り取り、天日乾燥 夏野菜の片付け 籾殻ぼかしづくり ![]() |
|
| 12 | 5 | 農の現場見学③ 籾殻ぼかしの切り返し |
| 12 | 籾殻ぼかしの袋詰め 山の下草刈り準備 炭焼き体験 ロープの結び方 ![]() |
|
| 19 | 在来大豆の脱粒と選別
|
|
| 26 | 農産物加工施設 里の駅アグリン館の見学 | |
| 1 | 9 | ★農の現場見学④ |
| 16 | 踏み込み温床用の竹の切り出しと加工、竹林整備 | |
| 23 | 踏み込み温床の枠づくり | |
| 30 | 山での落ち葉集めと踏み込み温床づくり | |
| 2 | 6 | ★農の現場見学⑤ |
| 13 | 田んぼの畔整備 地域資源の活用体験 |
|
| 20 | 手前味噌づくり | |
| 27 | 春野菜の種まき、片付け、閉塾式 |

今日はよりい週末有機農業塾の課外授業🍺👍
地元産有機野菜が地域の飲食店で使われる事例を飲みながら学んだ😄
5月から始まったこの有機農業塾は、多様な背景を持つさまざまなメンバーに恵まれ、あっという間に12月になった。

明確な意図と信念を持って続けることの意味、味方がいることのありがたさを確認できた一夜だった。来年度以降も続けていけるように頑張ろう👍 6人しか受け入れられないけど、山や田畑、土に触れることの喜びや楽しさ、清々しさを、なんとなく生かされるように生きるんじゃなく、自ら生きていく主体性の回復を広げていこう。
参加者のみなさん、これからもよろしくお願いします。 か~むさん、ごちそうさまでした!
●よりい週末有機農業塾のご案内
よりい週末有機農業塾

12月5日のよりい週末有機農業塾は、発酵する菌の力を借りて土を豊かにし、野菜の味をよくする「ぼかし」づくりをやった。
人間の腸内と畑の土にいる菌の種類やバランス、働きはよく似ている。
腸内でいうと、善玉菌だけ増えればいいってもんでもないし、悪玉が優勢になっても都合が悪い。さらに、どちらでもない日和見菌の存在も重要だ。これらがバランスよく存在して働くことで、健全な腸内環境が保たれる。
畑の菌も同じだ。
それにこの「いい」とか「悪い」とかいうのは、ただの人間の都合でしかない。
現実世界では「菌」の拒絶反応とも言える、抗菌、無菌、殺菌がはびこっている。これらは時や場合によって必要かもしれないけど、必須でない状況でも行われ、そのやりすぎ具合が菌のバランスを崩し、いろいろな問題を引き起こしている。
善悪は常に表裏一体だ。悪がなければ善もない。「いいもの」だけにしようとしてもそれは無理か生じると言うものだ。成就しない夢に終わるだけなら目覚めはいいかもしれないけど、その先に待ち受けているのは覚めることのない悪夢かもしれない。
人間の都合で自然が動くわけじゃない。
●よりい週末有機農業塾のご案内
よりい週末有機農業塾

今日はよりい週末有機農業塾。地域にある農産物直売所で出荷体験を実施した。
買う側として野菜を見てきた人たちが、自分で種をまき、苗を育て、植え付けて収穫し、自分で値段をつけて売るところまで実際にやることで、自分の頭や体に反対側の視点(作る視点・売る視点)が加わり、見えてくる世界がぐっと広がる。

売られる状態になるまでに、どんな作業や仕事が必要なのか、どのくらい時間がかかるのか、週一回開催の農業塾とはいえ、自分の体で体験したことは、本や新聞で読んだり、テレビの報道で見たりすることとは違った響きを持ち、体感記憶として深く刻まれる。
ふ
今まで安いほうが嬉しかった野菜たち。値段を決める段階になって、実際の販売価格を見た参加者から、
「ずいぶん安いんですね‥‥」
という言葉が漏れたのが印象的だった。

先日、「老農は死なず消えていくのみ」という言葉を残して、執筆活動を引退された農民作家の山下惣一さんの言葉に、「農業問題は消費者問題だ」がある。
多くの人は、農業の問題を農家の問題としてしか捉えていない。でも、そうとしか捉えられていない人が食べている野菜や果物、穀物は誰が産み出したものなのだろう。
農業問題は食べる人の問題だ。あなたが食べているものが産み出される世界にどんな問題や課題があるのか、それを理解しようとせずにこのまま進めば、本質的に困るのは食べるあなただということを頭に刻み込んで欲しい。
「金を払えば買えるんだから、そんなの知る必要ないよ」と思っていると、大きな代償を払うことになるだろう。金を払えば誰でも必ず買えるという状況が常に担保されているわけではない。コロナがその一端を教えてくれたはずだ。
農業問題は食べる人の問題だ。
●よりい週末有機農業塾のご案内
よりい週末有機農業塾

よりい週末有機農業塾で、寄居町末野のあたかファームさんを見学した。テーマは「農ある暮らし」。普段は勤めに出ていて、家族が食べる分を家族で育て、里山暮らしを楽しんでいる安宅(あたか)さんご家族の暮らしを学ぶ時間だ。
ご夫婦ともに、そこにあるものを上手に活用して暮らしを作り上げている。

畑仕事の中心を担う安宅一博さんは、里地里山から生まれる落ち葉、わら、籾殻などをすくい上げ、畑に還すことで野菜を育てる。
「家族が食べる分なので、何より安全とおいしさにこだわっています」
という信念が、野菜を育てる堆肥も自作するという行動につながっている。トレーサビリティや規格などとは次元の違う、本当の安心安全とはこういうものだなと思う。

子どもたちとの畑仕事の時間も大切にしている。それは子どもたちにとって、食べ物とは何なのかを自分の体で学ぶ時間だ。
例えば冬にスーパーに行くと、子どもたちが自分のうちの畑にはないトマトが並んでいるのを見て不思議に感じるようになったという。
それを聞いた参加者からも
「これぞ本当の食育ですね!」
という声が出た。
「畑から生まれるもので捨てるものは何もない」
と言う妻の安宅りえさんは、その言葉通り、畑で取れるものを余すことなく使い、日常のおかず作りはもちろんのこと、材料から自家製の七味唐辛子(しかも使う料理に合わせて4種類の違う配合をしている!)や野菜ふりかけ、トマトケチャップ、ドレッシング、豆腐なども生み出す。
捨てること自体が好きではないりえさんの手仕事は、食べるものにとどまらない。身近なところで取れる蔓で籠を編んだり、布でスリッパをつくったり。多忙な毎日のなかで時間を見つけては、ご自身のインスタグラムで発信しているように「小さな嬉しいや楽しいを発見」している。

ご夫婦とその子どもたちに共通しているのは、目の前にある暮らし、そこにあるものを楽しむ姿勢だ。それは「田舎には何もない」と卑下する態度とはまさに対極にある。
大きなくぬぎの木にロープを吊るしてブランコをつくったり、自宅のすぐそばの湖でカヌー遊びをしたりする姿勢は、
「近くにあるもの、近くで取れるものを使って作物を生み出す」
という、有機農業の根本部分にも通じる暮らしを作り上げていて、自然とこちらも嬉しくなる。
それを、理屈ではなく、気張ることもせず、心から楽しんでいる様子があたかファームの一番の魅力だし、それを実現できる潜在的な力がこの地域にあることを静かに物語っているようだった。
しゃれたお店がある地域を見て
「この町にはポテンシャルがある」
などと薄く評するのではなく、地域の真の潜在能力とは何なのか、もっと自分の足元にあるものにきちんと目を向けて、それらを毎日の暮らしにすくい取れるような感覚を養っていきたい👍
あたかファームモデルを地域に広めよう👍👍
参加者のみなさんにとっても、自分の暮らしを見つめ直すひとつのきっかけになったとしたら嬉しいし、安宅さんも喜ぶはずだ。
●よりい週末有機農業塾のご案内
よりい週末有機農業塾

よりい週末有機農業塾、昨日は有機農法とは何かということを伝えようと試みた。
ほとんどの人にとって、なんとなくイメージが浮かぶ程度しか理解していない世界が有機農法だろう。少し知っている人は、農薬や化学肥料を使わないやり方だと答えるかもしれないが、それはこの農法の表層的な一側面に過ぎない。しかも、後付け、結果的な側面だと思う。
自分の不勉強や準備不足もあり、農業に携わっていない人向けに、短時間でその全体像を描いて見せるのは難しい。だから、まずは有機農法を支える生きた土の話をし、そこに結果として農薬を使わない農法が成り立つ鍵があるという話に展開してみた。
土から遠く離れた暮らしをしている人は、土をさわると手が汚れると言う。多様な命を育む土が、汚いものとしか認識されない風潮が主流になっている。
安心安全な無農薬野菜というスローガンが、その成立条件として、農薬使用の有無ばかりを挙げるのも、土に対する同じような感覚から生まれている気がする。
つまり、なぜ多くの場合、農薬が使われるのか、その理由に土が深く関わっていることに焦点が当てられない。だから、大量のエネルギーを消費し、閉鎖された工場内で生まれる工業製品でしかない野菜が、土がついていないから清潔で、農薬が使われていないから安心安全たという、もう、なんというか、入り口と出口が逆になったような滅茶苦茶な話が普通にまかり通るようになっているんだろう。
土を遠ざければ遠ざけるほど、問題は複雑化することを少しずつ伝えていきたい。あらゆる生き物は、生きた土がなければ生きていけない。
ただ、単に作物栽培のやり方だけ教えてれば無難に成り立たせることができる有機農業塾で、あえてその背景や土台まで伝えようとするのは未熟な身には骨が折れる仕事だが、それをやらなければ有機農業塾などやっても意味がない。
よりい週末有機農業塾について詳しくは、寄居町役場農林課にお問い合わせください。
寄居町役場
電話 048-581-2121(代表)