鬼ごっこは真剣にやるからおもしろい

男衾(おぶすま)の氏と共に、なかなか進められなかった男衾復興会議を前に動かすことになった。

できあがったものの表面だけをなめて満足する風潮が世の中を覆い尽くそうとしている。イメージや雰囲気だけで語り、そのものの広い意味や価値には目が向けられない。

そして、一心不乱、がむしゃら、汗、懸命のような感覚は時代にそぐわないものとして、見えないところに追いやられつつある。
さらっと味見するような体験だけで、すべてを理解したかのように語られ、対象の価値がどんどん矮小化されている。悲しいことだ。

汗にまみれて得るやりがい、自分の体で生み出す喜び、がむしゃらになってやる達成感、そういう実体験に根差した生きる躍動を伝え、そこに共感してくれる人たちを少しずつでいいから集めたい。

鬼ごっこは真剣に逃げ、ムキになって捕まえようとするから燃える、おもしろいのだ。捕まってもいいや~、なんて感じで適当にやってたら、さっぱりおもしろくない。

もう一度、子どもの頃のようにむきになって、やたら真剣に、ある意味、くそ真面目に生き直すような、そういう感覚を取り戻しながら、何のために生きているのか、きちんと向き合える人たちと話がしたい。

自分たちの周りや足元がぐらつき、崩れかかってきているのをなんとかしたい。国や社会がどうとか、そういう話ではない。

おれたちは男衾に小さくて揺るぎないものを作りあげようとしている。

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