ゴマの脱粒作業

ゴマの脱粒作業をした。

ゴマの栽培は機械化が難しいため、国産ゴマの栽培はどんどん減っているらしい。うちでは、いろんな野菜や穀物が自分の手で栽培したいという想いから、わずかだけれどゴマも育てている。自宅で食べる分くらいの栽培なら、手間はかからない。問題は収穫後だ。

収穫後、まずは干して鞘を乾かすと同時に実(ゴマ)を追熟させる。ゴマは完全に熟す前に収穫しないと、鞘が爆ぜてゴマが畑にどんどん飛び散ってしまうため、一番下の鞘がはじけ、それ以外の鞘はまだ青い状態が収穫どきだ。

ゴマの鞘

ゴマの鞘


干したゴマはブルーシートの上で上下を逆さまにし、叩きながらゴマを落とし脱粒する。ざらざらざらーっという音をたてて、鞘から無数のゴマが落ちてくる。顔がほころぶ瞬間だ。
今年は去年より育ちがよかったので、竿が長く、鞘がたくさんできたため、収穫量も多い。ただ、この脱粒とその後の選別が手間なのだ。

何しろ、ゴマは細かい。鞘の中に残っているのを一つ一つ確認するわけにはいかないので、ある程度の無駄には目を瞑るしかないのだけれど、やはり自分で手をかけて栽培したものなので、できることならすべての粒を取りたいと思ってしまう。そのジレンマに揺さぶられて時間がどんどん過ぎていく…。

区切りをつけ、なんとか脱粒が終わったら、今度は鞘のカス、埃など、ゴマ以外のものとゴマをふるいにかける。さらに、ゴマのなかにも実の詰まったものとそうでないものがあり、それらを選別する。
この選別を丁寧にしないと、品質のいいゴマをとることができない。これが難しい。風で実入りの悪く軽いものを飛ばして充実したゴマだけを残す風選をするわけだけれど、がなにしろゴマの粒は小さくて軽いから神経を使うわけだ。
去年は水を使い、浮かんだものを捨てる選別方法をやったので、今年は唐箕をつかって風選にかけてみようと思っている。

まだゴマの栽培は2年目だけれど、こちらのサイト(http://yokotanouen.thebase.in/blog/2015/09/15/025607)によると、風選のあと、水洗い、乾燥(天日干し)、さらに風選、ゴマ専用のふるいにかける、これで完成だという。国産ゴマの栽培量が減っていく理由がよくわかる。

できたゴマをどうしようかもちょっと悩み中。

自宅で焙煎してすりごまにすると、香りがとてもいいので、「自家焙煎をお楽しみください」といったコピーをつけて、生のゴマを直売所で売ってみようかと考えたが、そんなめんどうくさいことをする人はわずかしかいなそうだから、大して売れないだろう。
でも、焙煎したては本当に香ばしい。たとえわずかな人だけでもいいので、この香りを味わってもらえたら、国産ゴマの世界にわずかな光がさすかもしれない。

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