新しい生き方を切り開く場

横手園よりい週末有機農業塾
今日はよりい週末有機農業塾。寄居町の特産品の現場、小林みかん山にあるみかん園の横手園さんへ見学に行く。

みかん園を案内していただき、少しばかりお手伝いということで、三角鎌で草削り。いつもは平らな畑で作業をしているので、急斜面での作業は足腰に響く。

みかん園の概要に加えて、なぜ、農薬や化学肥料を使わないのか、どうやって管理しているのか、年間の仕事の流れはどのようなものなのかなどのお話を、笑い話を交えて伺う。
おだやかで農にどっぷりと魅せられた人柄が伝わってくる。

終わったあと、よりい週末有機農業塾の参加者のみなさんに感想を聞いてみた。

「斜面での作業は、平らな畑と全然違って、山だから石もあるし、こんなに違うんだと実感した」
「山のなかでの暮らしというのもいいなと興味を持った」
「自然に沿ってみかんを育てていたり、自分の考えをしっかり持って続けてこられている姿勢がすごくよかった。生きざまがお顔に現れていた」

生きざまが顔に現れているという言葉は、なぜか妙に自分のなかに響いた。生きざまとは何だろうか、そんなことを考え、反芻しながらよりい週末有機農業塾の畑に戻ると、しばらく前に植えたバナナが、小さいながらもしっかり根を張り、葉をピンと空に向かって伸ばしていた。

アケビバナナの露地栽培
根が弱っていて、ダメかもしれないなと思いつつ植えたものだったので、バナナには悪いがほとんど忘れかけていた。それが、新天地で堂々と葉を広げているのだ。

思い返せば、おれもサラリーマン生活から出て、新しい生き方を求め男衾にやってきて、やっとほんの少しばかり土に根を張れるようになってきたような状況だ。

今の暮らしを振り返ってみる。毎日のあらゆるものが、同じ人間の人生とは思えないくらい、心地よくガラリと変わった。

よりい週末有機農業塾は、畑を使う人を増やしたいと思って始めたもので、荒れていく田畑や山を何とかしたいという想いがその根底にある。

新しく畑を使うといっても、いろいろな形があるわけだから、それを見てもらいたくて見学先を探し、アポを取り、見学のお願いをしてきた。どういう人がどんな風に田畑を暮らしのなかに織り込んでいるのか、いろんな事例をモデルケースのように紹介することで、イメージを膨らませるのに役立つだろうと考えたのだ。

でも、2年目に入った今、考えてみると、モデルケースを紹介するというのは、自分とは違う生き方に触れてもらうことだし、畑を暮らしに取り入れるというのは、今までとは違う生き方を始めることに他ならない。

新しい生き方を実践する具体的な手法のひとつが、畑で野菜を育てる、そういうことな訳だ。

ということで、これからはよりい週末有機農業塾を新しい生き方を切り開く場にしようと思う。暗いニュースばかりが飛び交う世の中だけど、結局、最後は自分で道を拓いていくしかないのだから、そういう人たちとともに日曜日の時間を過ごしていきたい。

あ、あくまでも寄居町の事業としてやってるから、表向きは耕作放棄地対策、新規就農促進が目的なので、形としてはそこに繋げるように努力するけどね😅

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