関東農政局のインタビューを受ける

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有機農業の仲間たちの集いに参加する。話題はいろいろあったが、一番印象深かったのは、有機農業を新しく始める厳しさについてのことばだ。
ここ数年、新しい人が始めたと思ったら、去っていく姿を見続けている。有機農業の新規就農というのは、現場を知らない農業の周辺人のイメージをはるかに超えた厳しさがある。

先日、農林水産省関東農政局の埼玉県拠点が発行する広報誌のインタビューを受けた。埼玉県で異業種から農業に参入した人を取り上げ、その人の言葉を伝えることで、新規参入を考えている人の背中を押すのが狙いだという。

あれこれ聞かれたが、農家の生まれでないのに農業を始めようとする人間は、おれみたいに何も考えずに動き出してしまうアホウか、かなりの戦略家か、ブレーキの壊れた重機のごとく障害物をなぎ倒しながら突き進む変態か、人付き合いに長けた人の四つに大別される気がする。
アホウもそれなりのレベルに達すれば、ひとつの能力になりうる気がするが、アホウを極めるのもまた容易じゃない。

この世界で生きていくためには、脳みそが土で溶けるくらいどっぷり浸かる覚悟と気概がなければ、退場を余儀なくされる。先輩たちの口から漏れる言葉は、そんなことを物語っている気がした。

明日は、そんな険しい道をわざわざ選んで歩こうとする人がうちの畑にやってくる。彼女は4つのうちのどのタイプだろうか。

その険しさを乗り越えた先にある風景を一緒に楽しめる仲間を増やしたい。

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