里山から生まれる野菜

地域の飲食店さんがうちの畑に興味を持ってくださったのでご案内することになった。

と言っても、単に地元産の野菜ですとか、無農薬だから安心ですとか、これはキャベツで品種は◯▲とか、そういうことを話してもうちの畑の作物が地域のお店の料理に使われる意味は何も伝わらないし、理解されない。食べに来るお客さんにも響かない。

そこで、うちの畑の作物がどうやって生まれて、いや、正確には産まれているのか、それを里山までさかのぼってご案内することにした。

うちの野菜の産みの親は里山と土、太陽、生き物たち。ここがただの無農薬栽培とは決定的に違う。だから、有機無農薬という、農薬を使わない「安全性」をやたら強調し、有機栽培の大きな価値や意味を打ち消しかねないような表現はあまり好きじゃない。

地場の作物を食べるということは、地域の風土や四季を食べるということだ。それが地域に対する誇りや愛情につながる、そういうことを伝えたい。

山は命の源。もう一度、光を当ててよみがえらせなければならない。それがおれたち農民の使命だと思う。道のりは険しくて長い。

 

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