積極的田舎論を展開しよう
よりい週末有機農業塾、11月7日の見学先のあたかファームさんへ打ち合わせに行く。
「ここは何もない田舎だからな~」
という、あちこちで耳にする評価の延長線には、田舎らしさに価値を見いださず、めざすべき発展の最終形は都市化だという感覚が見え隠れしている。
田舎が消極的に語られてばかりいるのは、田舎を目指してやって来た身として残念でならない。
田舎らしさの原風景は農だから、つまりそれは農が正当に評価されていないことを意味するわけだ。
規模拡大、稼ぐ農業というスローガンが叫ばれて久しい。これらはいわゆるエリートたちが嗜好する、厳しい環境の農業が生き残るひとつの道として意味を見いだすことはできるかもしれない。
ただ、野球少年がみな野球の道で食っていけない(またはそれを目指していない)ように、田畑を耕す人がみなそうしたエリート路線を歩める/歩むことを望んでいるわけでもない。
さらに言えば、寄居町のような中山間地域は、そうした路線を歩みやすい条件が整っているとは言えない。
中山間地域における農業は、全国の耕地面積の約4割に達し、農家数でも約4割を占めているが、すでに傾いていている日本の農業のうちの、条件が不利な4割の農家に残された選択肢がエリート路流を目指すことだけだとしたら、それは現実的とは言えないだろう。
稼げるかどうかという視点だけではなく、もっと広い視点に立って、中山間地の田畑がよみがえる可能性を探りたい。
それがあたかファームさんを見学先に選んだ理由だ。
田舎には何もない、ではなく、田舎にあるものを積極的に楽しめる、豊かで多様な感性があたかファームさんにある。
あたかファームモデルを地域に広めよう!
積極的田舎論を展開しよう!
11月7日は記念すべきその第一歩だ。
よりい週末有機農業塾について詳しくは、寄居町役場農林課にお問い合わせください。
寄居町役場
電話 048-581-2121(代表)
いただいた感想