人為が生み出す環境の多様性

田んぼの生き物調査

田んぼの生き物観察

今日のよりい週末有機農業塾は田んぼからスタート。一番の目的は、人為と自然との関係や影響を現場で見てもらうことだ。

耕作放棄されて藪のようになりつつあった田んぼを耕し、6年目。まだあまり識別できないけど、いろんな植物・動物プランクトン、水澄まし、水馬(アメンボ)、子負虫(コオイムシ)、水蠆(ヤゴ)、御玉杓子(オタマジャクシ)、どこからどうやって来たのか謎の泥鰌(ドジョウ)、蛙、蜻蛉、さらに鴨や鷺などの鳥も遊びに来るようになった👍

参加者の皆さんに、実際にどんな生き物がいるのか探してもらう。
「あ、いた!」
「ここにも!」
田植え前の田んぼにも、水が入るといろんな生き物が姿を現す。調査によると、その数は多いときで1500を超える。これは素直に驚きだ。

「米づくり」という言い方が定着している。でも、人間は米を作れない。米を生むのは稲であって、おれたちが作るのは田んぼだ。田んぼを作ると稲が育ち、米が取れる。さらにいろんな生き物も生まれる😀 生き物を増やすことを意図して田んぼを作っているわけではないが、結果としてたくさんの生き物が誕生する。

人間の行為はすべて自然に反するもの、自然破壊だとする論調が支配的だが、おれたちが田んぼを耕さなかったら、これらの命は生まれない。こうした「人為=自然破壊論」は、一千年単位の田んぼづくりと共に歩んできた生き物たちの躍動にどう答えるのだろう。

生き物の名前のカタカナ表記は、命の記号化のように感じられる。それで都合よく進む物事もあるのかもしれないが、アメンボを水馬と書いた創造力や観察力、コオイムシを子負虫と表記した温かい眼差しは失われてしまう。

そして同時に、生き物たちに囲まれた賑やかな仕事場(田畑)で生きる喜びまでもが、悲しいほど無機質に記号化されてしまう。

もう一度、生き物たちと共に汗を流す喜びを喚起したい。地球環境を語る前に、足元の身近な環境に目を向けられる人を増やしていきたい。

よりい週末有機農業塾で少しずつ具体化していこう👍 それが地域の田畑に息吹を吹き込むことにつながるはずだ。

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