環境再生型農業、サヤインゲンの種まき

ラスティ平莢インゲン
耕さない環境再生型農業などと言い出して、半年近くが経った。新しいことをやるときには付き物の失敗をいくつも重ねたが、大きな気付きもあった。

七月から9月の頭まで、異常な高温と雨の降らない干ばつに等しい状態が続いた。耕していた部分は、表面が砂漠のようにカラカラに乾いてしまった。土の温度もかなり高く、裸足で踏むと夏の砂浜のように火傷しそうな熱さを感じる。これでは作物の種をまいたりすることはできない。生き物の姿も見かけない。

一方で、耕さず緑肥を育てて粉砕し、その後、草が生え始めていたところは、湿り気を保っていて(①水分保持力)、地温が安定している(②緩衝機能)。
よく見ると鋏虫の子どもや小さな蜘蛛が動いている(③生物多様性)。掘り起こしてみると、緑肥や草の根がびっしり張っていて、支柱をさすとすっと深く入る。
掘った土も、耕されて均一になったのとは違い、さっくりポロポロしている(④団粒構造)。植物を生やしていたので、強い陽の光を浴びて炭素を土中に溜め込んでいるはずでもある(⑤炭素貯留)

同じ畑なのに、見える世界が今までとだいぶ違う。

今までは、草を生やさないようにエネルギーと時間、労力を費やして一生懸命耕し、①から⑤を壊していた。

耕していないところに、2週間ちょっと前、さや隠元(いんげん)の種をまいてみた。雨は降らないが、湿り気はあるし、高すぎる気温化でも地温が安定しているので、たぶん発芽するだろうと見込んだ。

そのさや隠元は、無事に芽を出し、強烈な日射に耐えながら、少しずつ育っている。

まだ体系化するには程遠く、課題は山ほどあるが、何か大きなヒントを得たような気がした。

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