3種混合緑肥で菌根菌ネットワーク作り
環境再生型農業の手法で、おもしろい景色が出来上がってきた。
左はそら豆、右はにんにく(ユリ科)で、まん中の草もじゃもじゃのような通路部分には、大麦(イネ科)、ヘアリーベッチ(マメ科)、西洋からし菜(アブラナ科)の混合緑肥が生えている。つまり、この狭い範囲に4科5種類の植物が生えていることになる。
大麦はもう7年位、種をつないでいるので在来化したと言っていい。西洋からし菜は近くで生えている野生化したものから種を取っている。次に目指すはヘアリーベッチの種の内在化だ。
混合緑肥は、何度か踏みつけながら高刈りすると、そのダメージから再生するため根から浸出液を出し、微生物を呼び寄せる。共生関係を結ぶ微生物はそれを餌として活動し、生み出した養分を菌根菌を通じて作物に届ける。
今までは通路部分に草が生えないよう、草削りをしたり、わらを敷いたりしていた。このやり方だと、
①生えている植物の多様性が貧弱
②通路部分で冬の間、太陽エネルギーが大地に吸収されない(エネルギー損失)
③土が根によって耕されない(団粒構造が発達しない)
④地下で働く菌根菌のネットワークが弱い
⑤手間がかり、エネルギーも消失する
混合緑肥を生やしたことで、これらがすべて解決することになる。さらに、④の菌根菌ネットワークの力のおかげか、そら豆の育ちがいつもよりいい
すぐ隣でやってる大先輩は、いつも立派なそら豆を育てているが、今年は越冬に失敗したようで、半分近く枯れて消えてしまっている
それだけの事実で検証されたとは言えないが、無駄なエネルギー損失と手間を省き、太陽エネルギーの恵みで土が豊かになるのは間違いない
これの手法をさらに改善・発展させて行けば、肥料や堆肥などの外部資材を一切使わず、植物の光合成能力を介して太陽エネルギーを人間が食べられるカロリーに変換するという、本来の農が再生されることになる
引き続き学びと実践を続けよう
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