土と生き物が育てる作物

今年は冬ネギ(関東の伝統種、石倉一本ネギ)を5000本くらい植えた。

深さ20センチちょっとの植え溝を掘って一定の間隔で苗を並べ、そこに寝かせておいた土着菌つきの麦わらを入れて米ぬかを少し振りかけ、土をかぶせる。このあたりは麦作地帯だからか、麦わらを積んでおくと麦わらを分解する自然界の菌がよくつく。

あとはネギの生長に従って土を寄せていけば、がっちりした甘みたっぷりの冬ネギが育つ。肥料はいらない。肥料で育てると、どうしても作物の味が薄くなる気がする。やはり肥料には、安く、早く育てるという経済効率最優先の思想が染みついているからだろうか。

土着菌が米ぬかを餌にして増え、麦わらを分解して土に還す。同時並行的にミミズなどの土の生き物たちも麦わらを食べて天然の栄養たっぷりの健康な土を作ってくれる。その土がネギを育てる。肥料で育てたときと比べると生育は早くなく、じっくり育つ感じだけれど、それが作物の味を生み出すと言われている。

適度な効率は必要だけれど、行き過ぎると大切なものを失ってしまう。一言でいえばバランスが大切、ということになるのだろうけれど、これが容易じゃねえ!

だからといって、有機農法の本質に目を背けるわけにはいかない。土から生まれたものが土に還り、再び作物を生み出す。これぞ有機農法だ!!(人から教わったことを真似してるだけなのに、興奮しすぎ…)

あわせて読みたい

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です