踏み込み温床に使う米ぬか集め

久しぶりに少しばかりいいことがあった。といっても、わざわざこの場に書いて公表するほどのことではなく、日常の記録メモとして残しているだけだ。

来年の2月ごろから、トマト、ナス、キュウリ、ピーマン、オクラといった夏野菜の苗づくりが始まる。うちでは、落ち葉と米ぬかなどを混ぜて発酵させる踏み込み温床という温床をつくり、その発酵熱を利用して冬の間に苗を育てている。

踏み込み温床は、木や竹の杭で一辺180センチほどの枠をつくり、その枠にそって稲わらを縦に差し込むようにして壁をつくり、その囲いの中に落ち葉と米ぬかなどの材料を交互に積みながら水をかけて足で固く踏み込む。材料集めから考えると、長い時間がかかるけれど、有機農業では重要な技術として位置付けられている。

作るためには枠にする材料、稲わら、米ぬか、大量の落ち葉が必要になる。枠を金属のパイプで作るところもあるが、うちでは最終的に土に還る材料でつくりたいので、今のところ畑の周囲で手に入る木や竹を使うようにしている。

この材料のうち、稲わらは去年の田んぼの収穫があるので確保。畑しかやっていなかったときは、稲わらの確保にも気を配らなければならなかったけど、田んぼを始めたことで毎年の不安材料がひとつ減った。
枠は木材が手に入らないので竹を切り出す予定で、落ち葉は集めるのに時間がかかるが、いつも通り外で集めるしかない。問題は米ぬかだ。

踏み込み温床のための米ぬか集め

「糠ご自由にお取りください」の無人精米機をまわって米ぬかを集める。


田んぼで取れた米だけでは、必要な量の米ぬかが賄えない。なるべく地域で排出される資源を上手に活用することを心がけているので、買うのではなく、無人精米機から出るぬかをもらうようにしているのだけれど、この辺りでは自宅で漬物を作る人が多いので、必然的に米ぬかの需要もある。だから、自由にぬかをとっていい精米機は、多くの人が狙っているので、取りに行ってもぬかがないことが多い。無人精米機も、自由に糠を取れるところのほうが少ないから、複数の精米機を回って少しずつ糠を集めるしかない。

都会じゃ米ぬかなんてほとんど見向きもされないかもしれないけれど、こっちでは、漬物、家畜の餌、田畑の肥料など多くの需要があるわけだ。

前振りがかなりながくなったが、「いいこと」ってのは、その米ぬかが少しばかりまとまって手に入ったということだ。なんだ、そんなことかと思うだろうけれど、米ぬかの確保は来年の準備としてとても重要なことなのだ。

ただ、まだ30kg入る袋で4つ分しか確保できていない。踏み込み温床用としては全部で15袋くらいは必要なので、まだまだ足りない。来年の田んぼの米ぬか除草にも使うので、もう一踏ん張りして集めないと。

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