踏み込み温床の壁で凍てつく強風に耐える
連日、畑は強風に見舞われている。
この季節特有の季節風とはいえ、一定の風速で同じ方向から吹き付け続ける冷たい風は、畑で仕事をする身を凍えさせる。今日は踏み込み温床の外枠を作っていたのだが、竹で組んだ枠に稲わらをはめ込もうとすると、寒さでかじかみ、さらにわらが強風に煽られて作業が捗らない。
せめて寒さから逃れたいと思い、風の吹く方向を先に仕上げて稲わらの壁を作り、それを防風壁のようにしてみた。すると、体を凍らせるような風の冷たさがぴたっとやみ、寒さの根源が絶たれたことでほのかに暖かさすら感じるほどになった。雪が降る季節、鎌倉の中が暖かいのに近い感覚かもしれない。
夏野菜の苗を寒さから守るための温床とはいえ、稲わらの壁がここまで防寒に効果があることに驚いた。昔はわらで防寒着を編んだりしたわけなので、そう考えれば納得なのだが、改めて踏み込み温床という技術を生み出した先人たちの智恵に感激した夕方だった。
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