いいね!の裏にあるもの


日曜日はよりい週末有機農業塾。下草刈りをした山に入り、落ち葉を集めた。
それを持ち帰り、農業塾の畑で踏み込み温床を作る。
冬の間に自然の発酵熱を利用して春夏野菜の苗を育てる伝統的なやり方で、使い終わったあとの落ち葉や稲わらは、分解されて腐葉土になり、翌年の苗を育てる土として使える。

出来上がった踏み込み温床を前にして、こういう話をすると、多くの人は
「いいね👍👍👍」
という。

ただ、そのいいね👍が生まれるまでに流された汗や地味でしかない作業の連続に目を向けている人はどのくらいいるだろうか?🤔

下草刈りがしやすいように枯れ枝や倒木をどかす
広大な山でただただ下草を刈り続ける
熊手を使って延々と落ち葉をかき集める
大量の落ち葉はけっこう重たい
落ち葉をひたすら踏み込む
毎日観察して温度管理をする

その結果、いいね👍が生まれるのだ。

日本が誇る自動車製造に例えよう。出来上がった車は性能がよく、デザインも華やかだ。ただ、その車を形作る一つ一つの部品はどんな人が作っているのだろう? 

日本車、メイドインジャパンなどと言っても、日本人が日本で全部作っているわけではない。関連産業も含めると、撲滅すべきと叫ばれている不法就労の労働力や、現代の奴隷制度とすら称される技能実習生も、自動車製造の一翼を担っているのは明白な事実だ。

光を当てられることのない影の存在が、輝かしい「いいね👍」を生んでいるということを、地味な畑仕事の連続で伝えていきたい。

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