6月上旬に田植えに向けて田んぼの準備中!

ここしばらくは、田んぼのことが気になってしかたがない。なにしろ、初めての自分の田んぼだ。

有機稲作の代かき

ヒエ対策で念入りに代かきをしている

稲は、イセヒカリという品種を選んだ。伊勢神宮の神田で育てられていたコシヒカリが1989年に台風に見舞われ、壊滅的な被害を受けたものの、そのなかで台風に負けず残った稲、その稲を栽培して増やしたものが新品種のイセヒカリ といわれている。

去年も田んぼをやったけれど、あれは人の田んぼの栽培管理を任されただけで、自分の田んぼじゃない。だから、やることは同じでも、意識がまったく違う。今、目の前にあるのは、自分の田んぼなのだ。(といっても、借りたものではあるけれど‥)

田んぼを借りるとき、「あの田んぼはすげえヒエ(田んぼに生える草のひとつ)が出るから除草剤は使ったほうがいい」と周囲から真顔で言われたほど、この田んぼは草がすごくたくさん生えるらしい。なにしろ、一度、ヒエがたくさん生えて、それが種をつけ田んぼのあちこちに広がってしまった田んぼなのだ。

ヒエはものすごいたくさんの種をつけるから、一気に増える。

さらに、その後、1年間誰も管理せずに放置され、草ぼうぼうになったため、草の種がさらに増えたといういわくつき。そんな田んぼを、農業を始めたばかりの1年生が畑と並行してやりたいって言うんだから、周囲の気が気でならないのだろう。前述の言葉はそんな状況で発せられたものだ。

新しく借りたばかりの田んぼ

借りたばかりの田んぼはこんな状態だった。もやは田んぼではなく原っぱのよう…

だからといって、除草剤を使うわけにはいかない。何があっても農薬は絶対に使わない。それがうちの方針だ。だから、除草剤をやんわりと突っぱねてはいるものの、草がこわくてならない。これで草がたくさん出てしまったら、もはやこの地で有機稲作は受け入れられなくなるだろう。何しろ、周りではだれも有機栽培で稲作をやっていない。その意味で1年生がどれだけやるのか、みんな注目しているはずだ。

おそろしい……。

ということで、何が何でもヒエだけは出ないように抑えなければならない。

畑と違って、田んぼは草が出てしまうと、下がぬかるんでいるので手で取るのはものすごく苦労する。しかも、田んぼにやっかいな草が生える季節は真夏だ。去年、7畝くらいの広さの田んぼを管理させてもらったとき、田んぼの半分くらいに草が生えてしまい、炎天下のうだるような暑さのなか意識が朦朧としくらくらしてぶっ倒れそうになるまで延々と草取りをしたのを思いだす。あれは二度とやりたくない。

師匠に相談したところ、ヒエなら抑えるのはそんなに難しいことじゃないという言葉をいただき、一安心したわけだけれど、師匠のようにこの道20年以上の人と、1年生とじゃ、経験や勘、技術、すべてが雲泥の差。教わったとおりにやっても、うまくいくかどうかは別の話だ。

田植えは6月の上旬。今のところ、下手くそではあるけれど、やるべき作業は順調に進んでいる。うちのお米を楽しみに待っていてくれる人がいるので、その人たちの顔を思い浮かべながら、地味に汗を流すしかない。

今は2回目の代かきが終わって少しは田んぼらしくなった

今は2回目の代かきが終わって少しは田んぼらしくなった

どうか、ヒエだけは出ませんように!!

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